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有責配偶者ではあった夫が離婚請求し協議離婚を成立させた事例

概略

女性を作って不貞をした夫から離婚の調停をしたが応じてもらえず、夫が退職金と預貯金を持って、海外へ移住したところ、妻が翻意して離婚に応じた事例

相談者

夫Aさん 結婚24年目 60代 会社員 成年の子2人

相談前

Aさんの妻は、Aさんのことをあまり気にかけることがなく、子供中心の性格だったため、長年の結婚生活を続けているうちに、Aさんの心が完全に妻から離れてしまいました。Aさんは取引先会社の女性従業員と男女の関係になり、妻とは別居し同棲生活を始め、結婚を考えるようになりました。Aさんは、妻に離婚を申し出ましたが、妻は頑として離婚に応じませんでした。こうした状態で、離婚をしたいAさんが相談に来られました。

相談後

担当弁護士が事情を詳しく聞いたところ、修復の可能性がないことがわかりましたので、とにかく離婚調停を申し立てることにしました。調停では、Aさん側から慰謝料及び財産分与合計でかなり高額な1,200万円を提示しましたが、妻は、お金の問題ではないということで、一切受け付けてくれませんでした。調停ではまとまる見込みがありませんでしたので、ひとまず、調停を取り下げることにしました。担当弁護士は、不貞行為を行っている有責配偶者が離婚訴訟を提起しても離婚が認められる可能性がないことを説明しましたが、Aさんは、離婚して女性従業員と結婚する意志が固く、その実現のためになら何でもするという強い覚悟を持っておりました。

Aさんは、勤続28年の会社を退職して、退職金1,500万円と預貯金1,800万円を持って、海外へ移住してそこで、2人で新しい生活を始める決意でした。

弁護士としては、それを止めることもできませんので、Aさんの意思を尊重しました。数か月後Aさんは会社を退職し、海外へ移住してしまいました。

慌てた妻から担当弁護士のもとへ連絡があり、離婚に応じるから財産分与してほしいと言ってきましたので、総額1,000万円で離婚をすることができました。

弁護士からのコメント

ドラマのような、非常に珍しいケースでした。不貞をした側が相手の要求をのんだのではなく、要求をのませた事例と言えます。通常、不貞をしている側から相手に離婚を認めさせるのは難しいのですが、Aさんが海外移住という想像もしない行動に出たため、このままでは1円ももらえなくなることを恐れた妻が折れてきました。逆の立場(妻側)に立った時、あまり建前論に固執していると相手がどんな行動に出るかわからないということを頭に入れておくべきだということが学べる事案でした。

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